ピグマリオ

最近チャールズとヌヴィエムだとか描いてて思ったんですけど、私は
「女の子が無闇に一生懸命男を追いかけてるものの、男の方が好感は持ってそうだがイマイチ（読者からは）よくわからん」
というタイプの少女漫画カポーが好きなんだなあと思います。改めて実感と言うか。
そんなこんなで壁の人の女主なんかそういうタイプなんですよ。伝わってないかも知れないけど追いかけた結果がアレなんです。

源流と辿ってみるとヘッドロココのマリアとか（まああれは見事な相違相愛でしたが）、ライジンオーの林原めぐみとか（これもタイプ的にちょっと違うか…）ごろごろ出てきたんですが、一番それそのもの！と言った感じなのがこの娘なような気がしてきました。

このブログでは折に触れ登場する作品名かもしれませんが、ピグマリオのシルヴァーナです。

以下、ピグマリオとシルヴァーナについて一方的に紹介する文。

「ピグマリオ」というのは和田慎二先生の漫画で、昭和53年から花とゆめで連載を始めた（らしい）ファンタジー作品です。
和田先生っていうのは、スケバン刑事とか描いてた方です。
一部では「ファンタジーの金字塔」の一つとして数えられるくらいらしいですが、私自身は子供の頃にアニメを見た記憶があっただけで、最近になって完全版を手に入れるまでは詳しいことは殆ど忘れていました。この作品を知ってる人に会ったこともありませんでした。
なので、「知っている人は沢山いるけど知らない人も沢山いる」作品なんだろうなあと思っています。


～知らないけど興味がある人のためのおおまかなあらすじ～

遠い昔の話
語り部たちはただ、天地の始まりを伝えるだけで
その役目を終える頃の話…

現在に伝わる神話も伝説も
歪められることなく現実であった時代

いわば神話時代に生きた一人の少年の物語

というくだりではじまります。

主人公はルーン王国の王子であるクルト。
クルトの母ガラティアは善神アガナードの娘、つまり精霊であり、本来人間と愛し合うことは禁じられていたが、人間のステファン王と恋に落ち、生まれた子供がクルトである。
クルトが生まれて間もないころ、ルーン王国が悪神エルゾの娘・メデューサに襲われる。国の人々が次々と石に変えられる中で、ガラティアも石に変えられ、クルトも命を狙われる。
国王の命乞いにより死は免れたものの、「8歳の誕生日までにメデューサに忠誠を誓わなければ死」という条件をつけられる。

何も知らずに育ったクルトは、8歳の誕生日に母のこと、自分の呪いのことを初めて知ることになる。

母を取り戻すため、クルトはメデューサ討伐の旅に出るのだ！


…という、古き良き熱き感じのスタートなのです。
で、旅先で色々あって～…と、この色々がとにかく面白いのですが。まあそこから先は長くなるので割愛。


で、肝心のシルヴァーナなのですが、主人公側の人間ではなくて、メデューサの息子として登場する「銀騎士マリウス」に仕えるドラゴンの女の子です。
普段はドラゴンの姿で、背にマリウスを乗せて空を飛んでます。必要なときだけ人間の女の子の姿に変身します。性別は元々女の子（メス？）みたいです。
かつて危機をマリウスに救ってもらったことがあるらしく、その恩を感じて一方的についてきているらしいのですが（マリウスがイケメンだから一目惚れしたという要因も多いにあるらしい）その姿がまあ甲斐甲斐しくて可愛らしくて！ちょっと軽率で単純で強気な女の子なんですが、そこもまた愛らしい！
マリウス自身は人間である自分と、妖魔の長たる母との間で揺れる立場なのですが、シルヴァーナは人間でも妖魔でもないドラゴンだったからこその第三者的立場になって、親身にマリウスを見守る姿もいじらしいです。ホント…かわいい…。

ピグマリオという作品自体、最後は主人公側よりもメデューサの周りの方が（私の中では）話が大いに盛り上がってしまい、メデューサがヒロインでいいんじゃね？ってくらいのアレなんですが、その中で、望みの無い恋を抱えつつメデューサ一家の悲劇に巻き込まれるシルヴァーナは見ていて切なさもひとしおです。

ええと、そんなこんなで…まとまらなくなった（笑）。
こういうタイプの娘が好きなルーツのひとつにこの娘かな。と思いましたという…。

しかしなんか書いてたら楽しくなってきたので、機会があったらまた勝手にキャラクター紹介しようと思います。
気が向いた好きなキャラになるので必然的にすごく偏った紹介になりそうですが…！