読んだ。

ピグマリオ読破。
普通の単行本だと27巻分。B6サイズの完全版で12冊でした。

面白かったです。とても。
ケチをつけるならラスト２話でのあのオチの付け方はどうかなー？と、思って、そこが結構　し　こ　り　になってたりもするのですが…。
だって、あの世界は人間が儚い命を愛で紡ぎながら次代へ伝えることで意味があったのであって…そこが神や妖魔と違ったわけで…。オリエ生き返ったらいままでのあれやこれやがぶち壊しな気がしたんですけど…？いいの…？？
黄泉に落ちたガラティアをステファン王が助けに行ったのとはワケが違うと思うの。ガラティアは精霊だったから黄泉に落ちても死んだわけではなくて、ただ天使になるのをステファンに人間にしてもらえたのだと思うのだけど、オリエは元々人間なのよ…！そして死んだじゃないのよオリエは…！！星の人を守る運命に殉じたじゃない…幸せだったって言ってたじゃない…！！！
どちらかというとマリウスがエルザにしたことと大して変わらんように見えたけど、メディーサの血を使わなければいいのかよ？違うだろそれはヨォー！！（もどかしい）

ハッピーエンドは基本的に好きなんですけど、これはちょっとなあと思いました。
もし、あそこらへんのエピソードをざくっと削って、そのままあのエピローグに突入していたら、私は前代未聞の車田泣きに溺れていたに違いあるまいと思うのですが…。あのエンディングのあとだとあのエピローグですらちょっと興ざめだなァ…！

や、面白かったんですけどねすごく！！


そういえば子供の頃の記憶でえらいイケメンのイメージがあったマリウスですが（声も子安だったしね）、この歳になって見ると、とんだダメ野郎だなと…！妖魔になったエルザを見た後呆然と立ち去るシーンはリアル嫌悪感が沸いてきました。ちょ、妖魔になってたくらいで妹見捨てるとかお前！ずっと待ってた妹見捨てるとかお前・・・さいてい！
そういえば彼の相棒（従者）である、ドラゴンのシルヴィーナが当時から好きだったのを思い出しました。今見ても可愛いなあ…マリウスはちょっとアレだが。一途で可愛い…！

あと、精霊オリエはあんなにも当て馬キャラだったかとか
結局はメデューサに肩入れする作品とか
アスナスが少女漫画男であるとか
一番のいい男はタロスであるとか
色々あります。本当に面白かった。

節の合間に時々挿入される短編のお話も、なんというかじんわり味わい深い話ばかりで、ファンタジーっていいなと思いました。
山の王の話とか、故郷に帰ろうとする大岩の話とか。

話がしまらなくなったのでこの辺で。